2024-08-10
【#3】写真展一蓮托笑福岡開催のモデル公募を振り返る
公募の結果
まずは結論からお伝えしますと・・・
Facebook、インスタグラム、ニュースレター、メルマガで告知を行い、コンセプトをふまえた選考の結果、50名が決まりました。
モデル50名の内訳
- これまでのお客様・・・28名
- はじめて出会えた方・・・21名
私清水をいれて、全員で50名。
コンセプトの伝え方に悩みました
今回最も苦戦したのがコンセプトの伝え方。
伝え方ってほんとうに難しい。
公募当初は、熱量だけで突っ走り、内側にある思いのまま言葉にした結果、誤解を生んだ自分の未熟さ、を痛感しました。
もともと言葉で伝えるのは得意ではなく、語彙力も乏しい私。
言葉にできない分、写真で表現することが得意になったのかもしれないけれど・・・
「勇気を届けたい」というコンセプトは、一蓮托笑写真展を開催するにあたり最も大切な部分でした。それはこれからも変わらないし、私がこの仕事をしている意味と言ってもいいくらい。
こうして形にして公に発表する機会は起業13年目にしてはじめてでもあったこともあり、コンセプトは絶対ブレず大切にしよう、と決めていました。
でも、いざ形にしよう!モデル公募しよう!と行動に移していくと、さまざまな思わぬ結果が現れ、自分の未熟さが浮き彫りに(汗汗
伝え方を誤ると何が起こるかというと、#1で書いたとおりです。
今も伝え方は得意ではありません。
でも、なんとか言葉にしたのが一蓮托笑公式サイトに書いたごあいさつ。
結果、この想いに心から共感いただいたみなさまが、集まってくださいました。
この写真展は「50歳以上の女性をただきれいに撮った奇跡の1枚を飾るイベント」ではありません。「プロが撮るときれい」と称賛を得たいのでもありません。もちろんお褒めいただくのは嬉しいですしモデルのみなさまは素敵です。でも、そこではないのです。
写真展で届けたいのは『越えてきた笑顔の存在』と『勇気』です。
47歳でフォトグラファーになり13年。孔子の言葉に「50にして天命を知る」とあるように、もしかしたら50歳という年齢は、ようやく本来の自分を生きはじめる年齢なのかもしれない、と感じています。
半世紀を生き抜いてきた女性たちの物語と笑顔を見て「私もがんばろう」と勇気を受け取っていただけたなら、この上なく幸せです。
一蓮托笑公式サイトより
モデルさんに思うこと
50名中で、過去撮影したことがある濃いお客様を28名選考させていただきました。
中には、10年来のご縁が続く方も多く、私が47歳という年齢でフリーのカメラマンになった頃から、私を育ててくださった方々も。
この28名の方は、私がどんな撮り方をして、どんな写真を撮るか、さらには私がどんな人間かも少しは知ってくださっている関係性で、単なる撮影者と被写体を超えた、大切な仲間。
それでも、今回の「勇気を届けるというコンセプト」に添って「困難を笑顔に変えたストーリー」についてのインタビューでは、これまでよりも一段深く、心の中をお話いただく必要がありました。
自己開示について
モデル公募の時に「本気でこの企画に向き合っていただける方」という条件をつけたのも、この自己開示に関係してくるからでもありました。
50年以上生きてくると、そりゃいろんなことがあります。
私も、あなたも、誰しもが、いろんなことを超えてきていると思うのです。
超えてきた困難、については人それぞれ。
環境やとらえ方、耐性も違いますから、比較など到底できません。
そのうえで、自分にとって「この時が一番しんどかったなぁ・・・」ということをお話いただくよう、問いかけました。
ただ、誤解させないように、これだけはお伝えしていました。
不幸自慢じゃない
これは、不幸自慢ではないこと。
展示会場にきた人たちに、同情されたいわけではないこと。
むしろ、その逆「超えてきたストーリーを読んで、少しでも元気になって会場を後にしてほしい」そんな写真展にしたいと思っていること。
そのために、「あの時はしんどかったけれど、今おもえば、これがあったおかげで今私は幸せに生きてるよ」というメッセージが届くことが大切と、伝え続けました。
モデルさんたちはそれを心から理解し、共感していただき、インタビューに臨んでくれました。これは聞く方も答える方も本気でないとできないことでした。だから「本気で向き合ってくれる人」を募集したのです。
ひと山もふた山も超えた人たち
福岡市美術館での6日間。会場でいただいたたくさんの言葉やメッセージ、アンケートを読み、こだわりつづけたコンセプトは、ちゃんと伝わっていました。(涙)
超えたからこそ話せることがある
一蓮托笑は今後も続くので、また新たな公募をする予定でいます。
選考条件にはやはり、今後も「困難を笑顔に変えたストーリーを自己開示いただける方」にこだわっていきたいと考えています。
実際、福岡市美術館の会場では、私が思ったよりも多くの学びをいただきました。
「あれがあったおかげで私は幸せ」と話せることは、来場者へ勇気を届けるだけではなく、モデルさん本人の自信や肯定が増し、さらには困難を感じていた当時の関係者にまでも喜びを伝えることがあること。。。
これはまた、エピソードを添え別記事でご紹介したいです。
しんどいことを笑顔で話せるのは、超えたからこそ。
しんどい渦中にいる時は、話せないものです。
私も当時は話せなかったし、話したくなかった。なぜなら、同情もかいたくなかったし、自分の情けなさや弱さを人のせいにしていたこともあったし、そんな嫌な自分を認めたくなかった、というのもあります。
そんな自分を言葉になんて、とてもできませんでした。当時は。
でも、時が過ぎ、様々なことを体験し、学び、感じてきて、思うのです。
しんどい渦中の方は、一蓮托笑モデルには選べません・・・
それを超え笑顔になれた時、まだ一蓮托笑写真展をやっていたら、まだ私が生きていたら、その時に応募したい!と思ったなら、撮らせていただけたらと願っています。
一蓮托笑で勇気を届けること、命ある限り続けていきます。
つづく。
2024年8月現在、写真展「一蓮托笑2025東京」開催実現に向け、準備中。
50歳以上の女性を対象にしたモデル公募詳細は、9月頃公式ラインまたは無料メルマガで発表の予定です。
過去の困難を笑顔に変え半世紀を生き抜いた女性50人のストーリー
一蓮托笑2024福岡は公式サイトで公開中