福岡の女性カメラマンによるキャリアビジョンフォト撮影/
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2022-01-07

お仕事プロフィール写真が突然遺影に…

三が日を過ぎた頃、お客様のご親族から突然電話がかかってきた。

 

〇〇の妹です、突然すみません。

実は姉は〇月に突然亡くなってしまいまして…
年賀状をいただいていて「お元気ですか」って書いてあったものですから
お知らせしておかないとと思いまして

 

本当に突然でして…
まだ姉の部屋もそのままになっているくらいで

  

もしかして、写真を撮ってくださった方ですか?

 

あまりに急だったものですから
写真も探せなくて困り果てていたところ

 

たまたま見つけた写真がとても綺麗で素敵だったので
それを引き伸ばして遺影にさせていただきました
 

ほんとに綺麗で…


突然の知らせに驚き、
彼女が一番気に入って使ってくださった写真が、いきなり目の前にブワッと浮かんできた。

 

この方の撮影は5年以上前

ご希望を伺った上で、スタジオではなくロケーション撮影となり

自然の中で散歩しながら撮りましょう、ということになった。

  

当時、何がきっかけで私にお声かけいただいたのかは覚えていないけれど

最初いくつかメールでやり取りした後
撮影当日、直前に彼女とホテルのランチをご一緒した。

 

多くの女性を撮ってきた中でも
お客様と撮影前に2人だけでランチをしたのはこの方だけ。

 

なぜこの方と撮影直前にランチをしたのかは
今だに思い出せないけれど

そうした方がきっと良いと感じたのだと思う。

 

お会いしてみると
品がありとても素敵な方で

 
将来はこんなかっこいい女性として
現役を続けたい!と思えるような素敵な方だったから、特に記憶に残っている。


眺めの良いホテルで
ゆったりと美味しいランチを食べながら
お互いがいろいろな話をした中で

彼女は写真に撮られることが苦手だと知った。

 

世代は私より少しお姉さんの、昭和の同世代。

この世代は本当に写真が苦手という方が多い。

 

私自身もそうだったように、
自分を後回しにしてきた女性が多く
自分自身にスポットライトがあたることに慣れていない…

 

慣れていないというのは
慣れればいいという簡単なものではなくて

なかなか抵抗感が抜けなかったりするから

慣れには、少しずつ自分に向き合いながら
丁寧に撮られていく経験をし

 

その撮られた自分が
自分で思っていたよりも
結構いいじゃない

意外と私って素敵な表情を持っているんだな

 

・・・と、少しずつ受け取っていけてこそ
写真に対する抵抗感から抜けられるのだと思っている

 

思っているというか、
正確には、そうなるといいなと祈りのような気持ちなのだけど..

 


ランチの後、場所を移動し

緑の豊かな空間へ

 

そこでも引き続きいろいろな話をしながら

彼女ができるだけ意識しないように

勝手にシャッターを切っていった。

 

撮影後に多くのカットをお渡しした中で
彼女がプロフィールに選んだのは

少し横向き加減で
自然の中で優しく微笑んだ1枚だった。

 

正面からもたくさん撮っていたのだけど

彼女が選んだのは
カメラを意識していない瞬間というか

ふと見せた優しい表情を気に入ってくださったようで、嬉しかった。

その、優しい自分を受け取ってもらえたようで、嬉しかった。

   

この時の写真がまさか遺影になるとは
到底想像できるはずもなく

ブワッと浮かんだ写真を見ながら、電話口でボロボロと泣いてしまった。


 

この方は、ご自分の感性を使ったお仕事をされていたから

仕事のプロフィール写真=自分

だったのかもしれない・・・だったらいいな

 

遺されたご家族皆さまが、優しく微笑んだご遺影を見るたびに
幸せな人生だったと、救われますように…

 

ハスの写真は、以前熊本で撮影したもの。
〇〇さんをイメージして選んだ1枚です。

ご冥福をお祈りいたします…

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